表示画面をリニューアル、新機能を多数搭載し、
さらに使いやすくなったベルトテンションメータ。
ベルトの寿命とも大きく関わりのあるベルトの張力測定は、これまで測定する人の勘に頼る要素が多く、時として測定結果にはかなりの個人差を伴うことがありました。
そこで誰にでも簡単かつ正確に測定できることを目的に開発したのが、音波式ベルト張力計です。 ベルトから発生させた音波(自然周波数)をセンサがとらえ、それを高機能コンピュータで処理。ベルト張力を正確にデジタル表示します。 |
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■出力端子付モデルU-507Dの特徴 |
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●基本仕様はU-507(標準機)と共通機能です。
●USBケーブルとパソコンとの接続により測定結果をパソコン上に表示可能です。
●測定したデータをパソコンで加工処理することが可能です。
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■U-507D,U-507 共通特徴 |
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●グラフィック液晶採用
●バックライト搭載
●タイミングベルトの単位質量値をプリインストール済み
●マイク性能が向上
●測定周波数エリアが拡大
●データセレクタ機能を充実
●オートゲイン調整による暗騒音の自動キャンセル
●従来機種(U-505)の基本仕様は標準装備
●狭小スペースでの測定に対応
●トレーサビリティ体系を確立
●携帯しやすい軽量・コンパクト設計 |
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■べルト張力の計測原理 |
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概要
プーリ間に張られたベルトに衝撃を加えると、当初ベルトは萬周波成分や衝撃成分を含む不規則な波形で振動し、その後ベルト固有の規則的な波形へ推移します。その振動は短時間で減衰するため、高次数成分の振動の発生などと併せて、これまで墓本波形の周期を捕えることはとても困難でした。しかしマイクロコンピュータを駆使した振動周波数を捕える独自のデータ処理の開発によってこれを実現。プログラムに組み込まれた演算式により正確な張力値を表示します。
[特許:No.1931781]
計測手順
1、ゲイン調整(暗騒音の自動キャンセル)
電源入力後から“MEASURE0”ポタンを押すまでの間、回りの騒音環境を定期的に測定し、自動的にマイクの感度を調整する。“MEASURE"ボタンを押下後マイクの感度を固定。
2、振動波形の検出
静止状態のベルトを指などで弾くことで発生した音波を、マイクロホンにより検出。
3、ノイズ成分除去
内臓フィルターにより自動的にノイズ成分を除去。
4、周期の測定
周期測定回路により入力波形の1サイクル毎の周期を測定。
5、信号処理
シミュレーションで確立したデータ処理により、条件毎に異なる振動波形パターンから基本波形を測定。
6、周波数換算処理
連続した安定波形を周波数に換算。
7、張力演算処理
テンキーで測定対象ベルトの単位重量・幅・スパン長さ値をインプットすることにより、ベルト張力を換算。
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■新機能 |
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●オートゲイン調整による暗騒音の自動キャンセル
電源入力後から“MEASURE”ボタンを押すまでの間、回りの騒音環境を測定し、目動的にマイクの感度を調整。“MEASURE”ボタンを押すことでマイク感度が固定されます。
●従来機種(U-505)の基本仕様は標準装備
・ オートトリガー機能
・EEP-ROM採用によるインプットデータの保護
・オートパワーオフ機能による省エネルギー化 (約5分で自動的に電源0FF)
●狭小スペースでの測定に対応
センサ部(マイクロホン)を極小の単マイクとし、狭小スペースでも容易に測定可能です。(U-305,U-505シリーズと共用)
●トレーサビリティ体系を確立
音波式ベルト張力計シリースでは、マイクロホンから取り込まれた音圧変化を、本体内蔵の基準発信器と対比させることで振動数を計測(マイクロホンの 振動受膜劣化により影響を受ける音圧絶対値の計測は不可)。データはデジタルで処理します。従って経時劣化による値のズレや使用に伴うへタリ・磨耗 がなく、基本的に定期検査の必要はありません。ただlSO9000の取得などで必要条件となる計測機器のトレーサビリティ体系を確立し、検査成績表とト レーサビリティ証明書が発行可能な体制を整えています。また検定器(発振器)自体も販売しています。
●携帯しやすい軽量・コンパクト設計
持ちやすい軽量・コンパクト設計で、乾電池のみの使用。様々な現場や客先での張力測定が可能で、機器のメンテナンスなどに威力を発揮します。
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■オプション |
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●横型アームマイク
マイク側面にマイクがあるので、ベルト背面と機械の隙間が狭い場所でも測定が可能になりました。
マイク全長 170mm |
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●ロングアームマイク
標準マイク(全長170mm)に対してアーム部の長いタイプ(全長350mm)をご用意致しました。
機械の奥にあるベルトの測定も可能になります。 |
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●電磁式センサ
スチールワイヤ・ベルト・スチール心線ベルト等の等でも固有振動数に影響を及ぼさない程度の薄い磁性膜を貼り付けたり、磁性染料を塗布する事で測定可能になります。 又、測定環境下の雑音(暗騒音)の影響を全く受けません。 詳細は弊社にお問い合わせください。 |
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●コード式マイク
標準マイクでは測定しづらい機械の奥にあるベルトの測定が可能になります。(全長1m) |
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■音波式ベルト張力計 U-507仕様表 |
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機種
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U-507(標準機) |
U-507D(出力端子付モデル) |
特徴
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グラフィック液晶画面、バックライト付、46種類のベルトタイプ及び単位質量プリインストール
オートゲイン調整、20種の設定値メモリ、オートトリガー、オートパワーオフ機能 |
パソコンと接続でき、張力値のデータ処理が可能
基本仕様は標準機と共通 |
計測範囲
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10Hz ~ 5,000Hz |
電源
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アルカリ乾電池(単4形×2本) |
外形寸法
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幅59㎜×厚26㎜×長160㎜ |
質量
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120g |
付属品
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・フレキアーム式マイク
・キャリングケース
・アルカリ乾電池(単4形×2本) |
・フレキアーム式マイク
・音波式マイク(コード式)
・キャリングケース
・アルカリ乾電池(単4形×2本)
・USBケーブル(1.8m) |
計測例
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-例1- 歯付きベルト
[8YU歯形×20㎜幅、スパン長さ250㎜の場合]
・インプット値:M=5.2(g/㎜幅×m長さ当りの単位質量)、W=20(㎜幅)
S=250(㎜スパン長さ)
・張力値(N)と周波数値(Hz)の関係:2.6N/10Hz~9.360N/600Hz
-例2- Vリブドベルト
[マイクロV/PKセクション×5リブ、スパン長さ250㎜の場合]
・インプット値:M=21.0(g/1リブ×m長さ当りの単位質量)、W=5.0(リブ数)
S=250(㎜スパン長さ)
・張力値(N)と周波数値(Hz)の関係:2.63N/10Hz~9.450kgf/600Hz
-例3- スチールワイヤ
[Φ0.6㎜スチールワイヤ、スパン長さ50㎜の場合]
・インプット値:M=1.3(g/m長さ当りの単位質量)、W=1.0(1本の偽1を入れる)
S=50(スパン長さ)
・張力値(N)と周波数値(Hz)の関係:0N/10Hz~325N/5,000Hz |
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